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自閉症・精神疾患研究

小黒-安藤研究室のホームページへようこそ!

本研究室は2017年よりエクセター大学医学部の神経科学・精神健康科学科にて先駆的な研究を展開しています。 また、当研究室主宰者である小黒-安藤麻美は東京理科大学薬学部の客員研究員として、日本でも研究活動を行なっています。 2023年度の日本神経科学会の市民公開企画である脳科学の達人において、研究紹介もさせて頂きましたので、ぜひご覧ください。 研究テーマは、自閉症を含む精神疾患の分子メカニズムを解明することに焦点を当てています。特に、以下の3つの研究テーマに重点を置いて研究活動を進めています。



1. 神経発達と細胞接着分子:
私たちの研究室では、3p欠損症候群と自閉スペクトラム症(ASD)に関連する神経発達経路の細胞接着分子を研究しています。 これらの分子が神経回路の形成やシナプスの機能にどのように寄与するかを解明し、その異常が発達障害の原因となる可能性を探っています。 また、Contactin-4 (Cntn4) が海馬のシナプス可塑性や行動に及ぼす影響を研究し、神経精神疾患のリスク遺伝子としての役割を探求しています。 現在までの研究では、Cntn4の変異がシナプス機能の異常や行動異常を引き起こすことがわかってきました。 現在は主にCNTN4とアミロイド前駆体タンパク質(APP)の相互作用がどのように神経細胞の伸長を制御し、神経回路の正確な形成に寄与するのかを調べています。



2. 15番染色体重複を伴う自閉スペクトラム症に関わる分子JAKMIP1と神経炎症反応の研究:
この研究は、神経炎症反応とその制御メカニズムを解明することを目指しています。現在までの研究でJAKMIP1が神経のmRNA翻訳を調節し、その欠損が自閉スペクトラム症(ASD)に関連する行動表現型を引き起こすことが明らかにされています。 そこで私たちの研究では、15番染色体重複のiPSC細胞を用いて、炎症反応との関連メカニズムに迫っています。本研究は東京理科大学の斎藤顕宜教授との共同研究で、JAKMIP1ノックアウトマウスを用いた行動解析も行なっています。



3. ジカウィルス感染からの小頭症のメカニズム研究:
ジカウィルスに感染した際の母体から胎児への影響と小頭症発症のメカニズムを明らかにすることを目指しています。 この研究は、宮崎大学の斎藤暁先生との共同研究で、感染症と神経発達障害の関連を解明することに貢献します。




その他、1型糖尿病、膵臓がんと共通の分子経路の解析も行っており、これらの病気に関わる基礎的なメカニズムを究明しています。 また本研究室では、日本からの大学院生や若手研究者の短期・長期研究留学(JSPS 海外特別研究員など)の受け入れも随時検討しておりますので、お気軽にお問い合わせください。



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